(財)金型技術振興財団(理事長:衛藤通彦氏)は、2002年5月21日、米国国際貿易委員会報告書「米国金型産業の国際競争力(PDF)」の全文を日本語に翻訳した。その内容については、すでに英文の原典がhttp://www.ntma.org/Media/EDocs/ITC_Final_Report.pdfが見られる。
また、米国、国際貿易委員会が調査した背景については、その解説が当社ホームページに紹介されている。http://www.ido21.com/ido21/report/htm/japan/itc_report.htm
この報告は、米国市場のトレンドと米国のTDM(Tool and Die,Mold)業界の概況、ならびにグローバルなトレンドの展望、さらに主要な海外の市場と業界の評価を行っており、対象国としては中国、台湾、日本、カナダ、メキシコおよびEU諸国(ドイツとポルトガル)を含み、内容としては主要な対応すべき課題と近未来における潜在的な問題を検討し、さらに米国ならびに海外の業界の、それぞれの長所と弱点を1997年から2001年の期間について比較したものである。(目次詳細は、www.ido21.com
参照)
これによると、米国のTDM産業はいくつかの主要なジレンマを抱えている。
(1)最近の米国経済の下降と回復の遅いこと
(2)製造業の海外移転による国内市場の縮小
(3)国内市場からの需要の減退と新技術の創出の停滞
(4)より低廉な価格とより一層のサービスに対する顧客の要求
(5)海外からの競争の増大
(6)コストー特に労働に関連するコストの上昇
である。
国内産業の概況
米国には約7000の事業所があり、その90%以上は従業員50人以下の規模である。
TDMの活動は、歴史的にみても広範な製造業の中心となった地域に集結している。すな
わちミシガン、イリノイ、オハイオ、カリフォルニア、ペンシルバニア、インディアナ、ウィスコンシンの諸州に多い。
国内メーカの多くは先進的な生産設備と、高度なコンピュータのソフトウエアを導入し、
リードタイムの短縮、生産性の向上と生産能力の拡大を達成している。
近年の不況の結果、最近の業界情報によると多くの企業は規模縮小を行い、また多数の企業の廃業が見られる。(過去3年間に少なくとも200社)生産高と時間当たり収益は1,997年から2,000年にかけて微増したが、公表されたデータによれば、2,001年から2,002年の間に就業者数も、平均の週間労働時間も急激に落ち込んでいる質問書への回答のデータによっても、この間生産高は20%下落し、就業者数も週間労働時間も急激に低下している。 |